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クレーム千夜一夜 <第40話 空気が読めない政治家・コンプライアンスの『コ』の字も持っていない政治家たち>

今、世界平和統一家庭連合(いわゆる「旧統一教会」)と政治家との関係について世間では賑わいを見せています。そのことについて岸田総理大臣が7月31日に会見を行いました。

次のように話しました。

「社会的に問題になっている団体との関係については、政治家の立場からそれぞれ丁寧に説明をしていくことは大事だと思っています。それぞれ、様々な説明を行っているようですが、国民の皆さんの関心も高いわけですので、丁寧な説明を行っていくことは大事であると思います」

そのまま文章に起こしました。

まあ、なんと無責任で他人事の発言なのでしょう。日本国の総理大臣であり自民党の総裁である人が「それぞれの政治家が丁寧な説明を行っていくことが大事です」だなんて、まるで「私とは全く関係ありませんし、自民党とも関係ありません。だから報道されている政治家、あるいは思い当たる政治家はそれぞれが丁寧な説明をするといいですよ」と私には聞こえてしまいました。ちょっと待ってください、あなたは自民党の総裁ですよ、日本国の総理大臣ですよ、どうして「自民党としてきちんと調査をして詳らかにいたします」と明言しないのでしょうか?日本には三権分立がありますので、内閣が国会に介入することはできませんが、総理大臣として国会に調査を提案いたします、とどうして言えないのでしょうか?

ここ数日の報道によって、いわゆる「旧統一教会」と政治家、特に自民党の政治家との関係が徐々に明らかになっています。安部派所属で前参議院議長だった伊達忠一氏が発言しているように、故安部元総理の差配で「旧統一教会」の信者の組織票が特定の自民党候補者に流れていたことが明白になっています。さらに、複数の信者がボランティアとして特定候補の選挙応援で活動していたことも報道されています。その見返り?に、支援を受けた政治家は「旧統一教会」の関連団体のイベントに賛美の祝電を送ったり、実際に主催イベントにゲストで参加して祝辞まで述べている、「尊敬しています」と韓鶴子総裁に花束を手渡している政治家も報道されました。「旧統一教会」の教えに心酔して信奉しているとは信じたくありませんが、選挙で応援してくれた見返りとして「旧統一教会」の「宣伝塔」になっているのは否めません。

「旧統一教会」が自らの信用度を高める目的で「宣伝塔」として利用して、その結果、多くの被害者が出ているにもかかわらず、岸田総理の無責任発言には驚きました。被害者が多発して社会問題になっていることを知っていながら、「コンプライアンス」などという言葉はどこに行ってしまったのやら、お互いに利用し合うという「大人の関係」を維持している政治家が多数いると考えざるを得ません。「被害者などいるの?しかも、信教の自由は憲法で保証されています、尊重しなくては・・・」と広言している政治家などいるはずはない、と信じていますが、自民党の福田総務会長の「正直な話、何が問題なのか分らない」という「頓珍漢」発言を聞いていると、空気が読めず、世間のことを本当に知らない政治家が結構いるのかもしれないと不安になりました。そういう政治家に深く考えずに投票している国民がたくさんいる、という事実があることにもあらためて驚いている私でした。

2022.08.01
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