明るく元気で、楽しい研修・講演

新着情報

クレーム千夜一夜 <第22夜 困った話>

日本最大とも言われている大手プロダクションのY興行についての「あの騒動」は一体何だったんだろうか?その後はどうなったのだろうか?分からない。

2名の芸人MHとTRと、その他に数名の芸人が「反社会的企業」から出演料を受け取った、所謂、「闇営業」問題、不正・不当な金を貰っていたと写真週刊誌にすっぱ抜かれた件だ。

あれから、1ヶ月以上経過しているはずだが、あれだけ騒いだにもかかわらず、真相は究明されたのだろうか?いや究明されているとは全く思えない。

1.主役である2名の芸人、その他の数名の芸人は、「反社会的企業」だったことを知っていながら仕事を受けたのだろうか?

それとも、簡単には見分けがつかないと言われているように、仕事場に行って初めて気が付いたのだろうか?

2.Y興行としては、当事者たちに解雇、謹慎、その他の処罰を下したのだが、一体どういう理由で、この芸人は解雇、この芸人は謹慎、としたのだろうか?

3.その後、当事者の芸人たちが反省の意を示している、老人施設やその他の施設にボランティア活動を真摯にしている、ということで謹慎を解いているが、処罰を決めたのにどうしてそれほど早くに処罰を解くのだろう?その説明は?

4.Y興行のO社長の記者会見で、O社長の発言に疑問を感じる部分が多数あったが、その疑問に対するY興行としての正式回答はどうしたのか?

例えば、「記者会見しても良いが、その際は仲間も全員連帯責任で解雇だ」という発言はあったのか?

Y興行そのものが、反社会的企業が主催するイベントに間接的とはいうもののY興行が宣伝活動をしていたという事実があるのか?Y興行そのものが反社会的業からの仕事の依頼を受けていた、という事実はあるのか?もしそれが事実ならば、Y企業は依頼企業が事前に反社会的企業ということを知っていたのでは?知らなかったのならばどうして見抜けなかったのか?チェック体制はどうなっているのか?

5.Y興行は、6月下旬に「決意表明」を出しているが、その中に「二度とこのような事態が起こらないよう、改めてタレントに対するヒアリングを実施し、そこでコンプライアンスに反する関係や行動等が判明したり、疑義が生じた場合には徹底的に明らかにしたうえで速やかに対処いたします。」とあるが、ヒアリングの結果分かったことは?分からなかったことは?

6.同じく「決意表明」の中にある「グループ全体としてベストのコンプライアンス体制を再構築し、確実に遵守してまいることは言うまでもありません。」とあるが、進捗状況はどうなっているのか?「経営アドバイザリー委員会」の進捗状況は?

 

まだまだ疑問はあるが、これらのことはその後、Y興行から何ら正式に説明・報告がされていない。多くの疑問が解消されていない現実がある。

 

日本を代表する芸能プロダクションであるY興行であるからこそ、今までの悪い風習・商習慣に惑わされることなく、他の芸能プロダクションの模範となるような真のコンプライアンス経営を求められているのだ。

それにしても、Y興行もひどいが、これだけ大きく報道してきたマスコミ、TVや新聞、週刊誌はその後はほとんど記事にしていない、報道をしていない状況は何なんだろう?

「もりかけ」問題もそうだし、財務省の「セクハラ事務次官」の問題もそうだし、その他の問題も同じような結果だ。政治の方は、国会を開いて質問に真摯に回答するということに消極的な、問題を避けているとしか思えない今の政権の意識が大きな問題かもしれないが、やはりマスコミの責任もある。

その時点では大きく報道をするのだが、曖昧のまま数ヶ月が過ぎていくと、その後は何も報道していない。そういうことに気付いていない国民は問題であるし、気付いているのにそのことを追求しない国民はさらに問題なような気がする。困ったものだ。

2019.08.31
カテゴリー:新着情報
ページの先頭へ