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クレーム千夜一夜 <第39話 誤解しようがない話>

自民党の経済再生担当大臣の失言が世間を賑わしています。自民党の参院選挙の立候補者の応援演説の際に街頭で失言をしたようです。

私は実際に聞いてはいないので、コトの真偽は分りません。あくまでも7月4日の時事通信のネットニュースで書かれている記事で知っただけなので断定こそできませんが、真実であれば相当問題になる内容です。

時事通信のネットニュースの担当大臣の発言内容を書かれたまま下に記します。

『地域でしっかり地元の皆様方と対話ができる政治家が必要だ.当選させていただいたら〇〇さん(自民党候補者の名)の言葉、きちんと声を吸い上げ、政策につなげていく。野党の人から来る話はわれわれ政府は何一つ聞きませんよ。だからみなさんの生活を本当に良くしようと思うなら、やはり自民党、与党の政治家を議員にしなくてはいけない。この重要性が問われているのが今回の参院選だ』

早速、官房長官が7月4日に担当大臣を注意した、と官房副長官が記者会見で明らかにしました。官房副長官という要職にある人が言っているのですから、本当に官房長官がこの担当大臣に直接注意したのでしょうね。どの様に注意したのかしら?呼びつけて厳重に注意し、注意を受けた担当大臣は言い訳などせずにかしこまって受けたのかしら?「二度とこのような発言はしません」と謝罪しながら誓約したのかしら?しかし、その場面を私たち国民は誰も見ることができないのが残念です。信じるしかありませんが・・・。

7月5日に当の本人が閣議後の記者会見で釈明したようです。この釈明も直接聞いたわけではありませんので、発表された内容だけで真意を汲み取るするしかありません。このように釈明したようです。

「地域の意見を国政に反映させてもらいたいと強調する中で誤解を招く発言になった」と。ちょっと待って・・・「誤解を招く発言になった」?どういうこと?もう一度、応援演説の発言内容に目を通してみました。どの様に読んでも「自民党候補者の〇〇さんの言葉や声を吸い上げて政策につなげていく」「野党の人から来る話は政府は何一つ聞きません」と言っている以外に解釈のしようがありますか?「誤解を招く発言」には全くなっていませんよね。明言しているのです。「野党の話を何一つ聞かない」と明白に言っていますよね。

今の総理大臣は「人の話を聞く」を信条としています。政府の方針も同じはずです。政府の方針とは真逆なことを言う現役の大臣がいたことが分りました。総理大臣の方針に逆らっている大臣がいたのです。さらに言えば、国会議員や大臣は広く国民の声を聴き取り、民意を反映させることが大きな使命となっています。野党に投票している人も多数います。野党であっても国民の声を代弁しているのです。それを現役の大臣が否定・反対しているなんて憲法違反にもなりかねません。

さらに、この担当大臣は応援演説で「この重要性が問われているのが今回の参院選だ」とも発言しています。「え~っ?そんなことがこの参院選で問われていますか?」

自民党の国会議員で過去に同じような失言をした人が事後の発言で「発言の一部分を取り上げて悪意を持ってその部分を曲解している。全体の文脈を読んでもらえればそのようなことを言っていないことは明白です」というのをよく聞きます。今回の場合は、どう転んでも悪意も曲解もないでしょう。明白な発言「野党の話は何一つ聞かない」というのは誤解しようがありません。このような「傲り」は一人の大臣だけでなく、自民党の体質なのかも知れません。失言しても「言い訳」「言い逃れ」「無視」をして、国民はすぐに忘れてしまう、時が解決するだろうと考えている人は多数いる、と感じています。だいたい元総理が現役時代に国会で何度も嘘をついても平気でいられる政党ですから・・・。

しかし、忘れてしまう国民にもちょっとは責任があるかも知れませんね。

2022.07.05
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